不登校になりうつ状態が続く子どものことが心配でたまらなかった私が安心感を得た話

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不登校の子どもがアップダウンを繰り返し、なかなか元気にならず抑うつのような状態が続いているとき、親はそばで見ているだけで心配になるし寄り添うことに疲れてしまいます。

あさみ
あさみ

当時辛そうな子どもにどう対応すればいいのか、わかりませんでした

家で休んでいるのに元気にならない


不登校となり、家で休んでいてもなかなか元気を取り戻してくれない子ども……。
声をかけたくていろいろやってみるけれど、うまくいかない感じがするし、また余計なことをしたり言ったりしてしまわないかな……と自信もなくなってしまう。
「何とか元気になってほしいけれどどうすればいいの?」と親がもがくことがあります。

私にもそういう時期がありました。その時に安心感を得た話をしたいと思います。

アップダウンは回復の証拠


子どもがアップダウンを繰り返すということは回復している証拠です。
しかし、半年や数年も落ち込んだ状態が続いている場合、考えられる理由が2つあります。

ひとつは親がなかなか不登校を受け入れずにいることです。
学校に行くことができない、学校に行きたくない子どもに対しては、まず「学校は行かなくてもいいよ。ゆっくり休んだらいいよ。」と伝えてとにかく家でゆっくりさせてあげることが必要です。

また、親が受け入れていても例えば同居している祖父母など周りの人が不登校を受け入れられず、「学校へいかないと将来社会に出たときに困るよ」とか「お父さんやお母さんのためにも学校へ行きなさい」などと本人に伝えてしまうなど、子どもにとって家が安心できる場所となっていない場合にはその対策を考えた方がいいこともあります。

二つ目は子ども本人が不登校の自分を責めている場合です。
その場合は周りができることは「大丈夫だよ」と伝え続けていくことです。

低学年で不登校になった娘のアップダウン

わが家の娘の場合、小学校の低学年で不登校になりました。
はじめのうちは身体症状なども出て本人も親もとても混乱しましたが、数か月たつとその状態も落ち着いてきました。

家では元気に過ごせるようになり、また、その間に学校ではクラス替えなどもあり環境が変わり、週に数回、数時間の登校ができるようになってきました。
そして疲れたら休み、行けるパワーがあるときは行って人とつながるということを自分のペースでやっていました。

自分のコンディションと学校との関わり方、自分のペースをつかんだかのように見えた娘。
ところが、高学年にさしかかってくると娘の様子が変わってきました。


休んでいても心から休めていないように見えるのです。
親は「学校へ行くか行かないかはどちらでもいい。せっかく休んでいるのだから以前のようにのびのび休んで充電して元気を取り戻して欲しい」と思うのですが、なかなか充電がたまっていかない様子です。

なぜなのでしょうか?

これは、娘の成長によるものでした。
周りのいろいろなことを比べたり、感じたりできるようになった分、「自分だけ学校に行けない」「みんなと違う自分」をより認識するようになったのです。
だから休んでいるときの気持ちも以前と同じではなくなっていたのでした。

外から見ると同じ「不登校」という状態でも、本人の捉え方の変化で状況は同じではなく、別のステージの不登校が始まったのだなと感じました。

親としてはせっかくペースをつかんで軌道に乗った気がしたのに……また別の関わり方やペースを考えていかなくてはいけないのか…と内心ため息です。

心が回復すると現実と向き合い、それを突きつけられる


しかし、こうしたアップダウンを繰り返すということは「心が回復している証拠」なのです。

子どもは家でゆっくり休養をとって好きなことをして過ごすと心身が回復してきます。
しかし回復し元気になってくると現実に近づくことになり、向き合うことになります。
そうするとそれを突きつけられてまた辛い気持ちになるのです。

向き合った現実に選択肢が少なすぎることが、この問題を難しくしています。
不登校になり、休養をし、回復してきた子どもが行ける場所が学校しかないのが現実の大多数のパターンです。
不登校になり、心が回復してきたとはいえ、その先にまたすぐに学校に戻るというのはなかなかハードルが高いです。
これは日本の社会体制の問題であり、すぐに解決することは困難です。

アップダウンを見守る心の余白

私たち親にできることは、アップダウンを繰り返す子どもを見守るための自分の余白を作り続けることです。


余白がないと子どものアップダウンに巻き込まれて自分も落ち込んでしまったり、親なのにしてあげられることがなく自分のことが無力だと感じてイライラしてしまうこともあります。
でも、それだけ子どもと関わって考え続けている……そのこと自体を自身でねぎらい、うまくいかないことにわいてくる様々な感情を受け止めてあげてほしいと思います。

アップダウンは回復の証拠、その見守りに時に疲れてしまうことも寄り添いの証拠です。
子どもと自分が毎日を試行錯誤しながら大切に過ごしていることを認め、疲れたら物理的な距離をとるなどして向き合うことを一旦横において過ごすことで自分の心の余白を作っていきたいですね。

さらに、どうすれば自分に心の余白ができるのか、日々自分の心の状態をモニタリングしながら頑張ってみたり休んでみたりしていきたいものです。

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