(ユルリン)
不登校になった子供とその親は不幸だと思っていたけど全然違った。
逆に幸せな選択なのかもしれない。
そんな思いを綴ってみました。
子供が不登校になった当初は、お先真っ暗。なんでこの子が!なんで?なんで?と、とにかくパニック。学校に行かなくなったら勉強もできなくなるし、友達とも遊ばなくなるし、この先家から一歩も出なくなってしまうのでは?どうしよう!私は仕事にも行けなくなる!と心配でたまりませんでした。
行けない状態になっている子供にも気づかずになんとか学校に行かせようとしていました。行かないという事に苛立ちも感じながら。
でも3年が経過して子供も親も安定してくると、とてもきつくて楽な道のりではなかったけれど、「不登校になって良かったのかもしれない」と思うようになりました。
「こうなって良かった」と本人の口から聞くこともありました。
まだ精神的には落ち着かないけれども、子供も私も人間的にとても成長できたなと感じています。
不登校初期は理解できなかった
私は子供がとても無理してがんばって学校に行っていたことに全く気づいていませんでした。
子どもが親に上手く言えずに、一人で抱え込んで苦しんでいたと思うと、今でも胸が苦しくなります。なんでもっと早く気づいてあげられなかったのだろう、と。
子供が学校に行かなくなった日を今でも覚えています。
一緒に歩いて学校へ行っていたのですが、学校までの道のりのちょうど中間くらいで立ち止まり、「気持ちが整わない!もう無理!」と言って泣き出しました。そんな子供に対して私は少しイライラしてしまい、「なんで行けないの?」とひどい態度で言ってしまいました。
それから子どもは毎日頭痛を訴えるようになり、学校に行かなくなりました。
「頭が痛い」と言えば学校を休めると思ったらしく、痛くなくても「痛い」と言うので、私は「なんで嘘つくの!」と怒っていました。
嘘をつかせていたのは私たち親だったのに。
子どもはそこまでして行きたくなかったのに、私たちはその子どもの気持ちにまだ気づけないでいました。
不登校は困る!
子どもの不登校が始まった時、「子供が学校に行かなくなると困る!」という思いでいっぱいでした。そして子供のことも理解できずに色んな情報を集めました。
頭痛を訴えるので、「鼻からきているのかもしれない、脳に異常があるのかもしれない。」と病気を疑って、色んな病院に行きました。でも結局は原因不明。異常なし。
身体に問題がないことが分かってひとまず安心しました。
でもそうなると、学校に行きたくないからこうなっているんだということが分かり、「じゃあ、とにかく正しい答えが欲しい。どうしたらいいのか教えて欲しい。」と思い、次は相談できる場所をネットで探して電話をかけまくりました。
我が家の救いは、主人もサポートセンターに来てくれたことです。一緒に話を聞いて現状を共有できたことがとても良かったなと思います。一人ではとても支えられないし、分かってもらわないと無理だと思って、決死の覚悟で主人を誘いました。もう懇願です。
色んな情報を集める中で、私は運よく【momcom】という不登校の親の為のコミュニティにも出会えました。そこで自分自身の成長と、自分の道を生きる見つけ方など自分を掘り下げていくということができました。これがとてもラッキーなことで、もし子供が不登校になっていなかったら、自分のことをこんなに一生懸命考えることもなかったでしょう。
そして、色々な方々と話したり、学校とも密に関ることが必須になり、自分とは違う色んな考え方があるんだな、ということも知りました。
今までは決まった中でしか行動していなかったけれど子供の事をきっかけにとても視野が広がりました。
まさか自分がどんどん成長していけるとは夢にも思いませんでした。
不登校を受け入れてから気づいたこと
そこから、話を聞いてもらったり、調べたり、色々な方の話を聞いたりして、徐々に私の世界が広がっていきました。すると、少しづつ状況が分かって、どうすればよいのか明確に分かってきました。
子供は、心の内を言葉にすることが難しかったんです。
いじめをうけて、とても怖かった。
先生に相談しても、ちゃんと聞いてもらえなかった。
学校がとにかく怖い場所になってしまった。
そして、私も、ちゃんと子どもの話を聞いてあげていなかった。
子供の気持ちを全く考えられていなかった。
自分の事ばかりで、子供のことをちゃんと見ていなかった。
気づいてことをあげたらきりがないのですが、本当に反省しかなくて、ここで気づけて本当によかった。と心から思います。
ママの心が落ち着いてくると…
私の心が落ち着いてくると全てのことが整いはじめました。
子供は不登校になることで、身を挺して私に教えてくれたのかもしれないなと思うようになりました。
【子供の話をちゃんと聞く】
【子供としてではなく一人の人として接する】
【べき、ねばならない、を捨てる】
【指示はしない】
【過干渉、過保護にならない】
などが私にはできていなかったと気づかされました。この気づきは、私自身の成長にもなりました。
そして、家族の成長にもなったと思います。
子供はとても苦しい思いをしましたが、それでも得たものは多くて、本当にありがたい経験をさせてもらっているな、と思います。もちろん今でもまだ分からないことも多いし、迷いもぬぐえませんが。
最近は子どもが頭痛を訴えることも少なくなり、以前は毎日薬を飲んでいた薬も、今は月に3回くらいに落ち着きました。
まとめ
まだ経験の浅い子供が世間一般の常識から外れて過ごすことは、死にそうなくらい怖いことだと思います。
【皆がしていることができない】
【大きな輪から離れる】
って大人でも不安ですよね。
実際、子供は不安で仕方ない様子で、「夜が怖い」と言います。まだ今でも、心が乱れると、夜寝れなくなるようです。
それにしても、あの時、子どもが「もう無理!!」と言ってくれて本当に良かったです。
「もしそのまま我慢し続けていたらどうなっていたのだろう?」と怖くなります。
・子供に元気がないと、私自身がとてもしんどい。
・子どもが元気なだけで嬉しいと思える。
・今日も子どもが笑ってるのがとても嬉しい。
「ただそれだけでいいな」と思えている今です。
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