学校との話し合いがストレスになっていませんか?

ブログ
この記事は約8分で読めます。

学校との話し合い、うまくいっていますか?

学校苦手っ子ママにとって、「学校との話し合い」の機会は周りよりも多くなりますよね。

この記事を最後まで読んでいただくと、

学校との話し合いをうまくコントロールするコツを理解でき、お子さんの状態をより良くするために大切なことを優先することができるようになります

学校との話し合いって、とても難易度が高いです。
なぜなら、保護者にはわかりにくいところに学校教育の枠組があるからです。

その学校教育の枠組は、それほど保護者側に説明されることはありませんし、教員自身も一貫した理解を持っているわけではなく、教員によって枠組の捉え方にばらつきがあります。

私は、ここに学校との話し合いの難しさがあると考えています。

学校の先生も「正解」を知っているわけではない

もう1つ、私たちが理解しておきたいことがあります。
それは、学校側に「正解」があるわけではないということです。

もちろん保護者にも「正解」はありませんよね。
だから、学校と協力して子どもにとってより良い方向を探っていくために、話し合っているわけです。

望めるならば、子どもの意志がはっきり確認できて「うちはこういうふうにしたいですが、学校では対応可能でしょうか?どんな案が考えられますか?」などと話し合いを進められたら、楽ですが…。

そうはいかないので、子どもという本当の当事者不在のまま、子どもをサポートする学校と家庭とがあれこれ思案しているんですよね。

話し合いにはエネルギーが必要

実際には、話し合いの内容が希望したものとはズレていってしまったり、どちらかの一方的な要求のみを主張する時間になってしまったり、感情的になってしまって話し合いにならなかったり…

想定とはかけ離れた「話し合い」になってしまうこともけっこうあります。

また、話し合いに参加するメンバーの顔ぶれによって、話し合いの方向性が大きく変わることもありますよね。

この「話し合い」をうまくすすめるのには、相当なエネルギーが必要です。


なのに、特に、子どもの状態が悪いときにこそ、この学校との話し合いが頻繁におこなわれます。
(家庭も学校も、それぞれが迷う時期なので)

子どもの状態が悪いときって、親としても、心配が高まり、余裕がなくなりますよね。


そんな中で、学校との話し合いにエネルギーを注ぎすぎると、子どもだけでなく親のエネルギーも枯渇していきます。

学校との話し合いがうまく進まないとき、親のエネルギー状態によっては、一旦話し合い自体を保留にしておく、という選択肢もありです。

親にエネルギーがないのに、無理に話し合いを続けて、さらにエネルギーを失ってしまうと、子どもにしわ寄せがいきます。うまくいかないことは一旦置いておく柔軟性もときには必要です。

このことをふまえた上で

「じゃあ、いったいどうすれば学校との話し合いがうまく進んでいくのか?」

次に、ポイントを5つお伝えします。

建設的な対話にするための5つのポイント

 ①目的

    話し合いの「目的」をお互いに確認してから始めましょう。

    話し合いと言っても、学校と家庭、どちらからの要請なのか?によっても、話し合う内容は異なってくるかと思います。

    ただ、どちらからの要請であっても、

    「何のために話し合うのか?なぜ今回の話し合いが必要なのか?どこを目指す時間なのか?」

    という話し合いの目的は、学校も家庭も共有しておきたいです。

    そうでないと、その場で思いついたことを吐き出す時間になってしまい、時間ばかりが過ぎて、お互いがモヤモヤした状態で話し合いを終えることにもなりかねません。

     ②代弁

    親の気持ちや意見を伝えがちですが、まずは、子どもの気持ちや意見を伝えましょう。

    子どもの状態にもよりますが、なるべく話し合いの日までに子どもの意見や気持ちをヒアリングしておきましょう。

    お子さんが明確に伝えられることは少ないかもしれませんが、もしお子さんが「わからない」と答えたなら、それもお子さんの大切な答えです。

    また、お子さんの年齢によっては、自分の気持ちを言葉で伝えることが難しい場合もあります。

    そのときは、親から見たお子さんの客観的な状態(たとえば、家でも腹痛を訴えることがある、食欲は出てきた、こんな場面で怒っていた、など)をそのまま伝えてもいいかと思います。

    その上で、必要に応じて、親の気持ちや意見を伝える場合は、「これは、私の意見ですが…」などと主語を明確にして伝えましょう。

    学校は、保護者から出た意見を無下にはできないため、親の意見ばかりを伝えてしまうと、お子さんの意思とはかけ離れた学校対応になってしまう場合があります。そうなると、お子さんにとって望む環境ではなくなっていきますので、ここは特に注意してください。

     ③尊重

    学校に関わる話し合いなので、学校にお任せする部分が必ずあります

    私たちは困っていればいるほど、学校に対して「なんとかしてほしい」気持ちが募りますよね。

    さらに、お子さんの望む対応が具体的であればあるほど、「こういった環境さえ学校が整えてくれれば、子どもが望むものになる!」と強く感じます。

    ですが、残念ながら、学校側の事情というものもたしかにあります。


    マンパワーが足りなかったり、場所が足りなかったり、それらを満たしていたとしても学校教育の枠組みを超えているから対応不可だったり。

    今あるリソースで、何ができて、何ができないのか、これを判断するのは学校現場にしかできないことです。

    「家庭が万能ではないのと同じで、学校も万能ではない」

    ということを頭の片隅に置きながら、お互いを尊重し合える空気で話し合いを進めたいですね。


    私たちは学校と戦うことではなく、学校と協力して子どもの成長をサポートしていくことを望んでいるのですから。

    実際に私の経験でも、「こんな点で困っているんですが、何かいい案ありませんか?」と、具体的な方策については学校に任せるニュアンスで伝えたところ、学校の方から思わぬ妙案を出してくれたことがありました。

    お互いが貴重な時間を使っているのですから、ギスギスした雰囲気よりも心地よく話し合える雰囲気にしたいですよね。

     ④未来志向


    「なぜこうなったのか?」ではなく、「これからどうすればいいか?」を考えましょう。

    たとえば、「なぜ学校に行けなくなったのか?」というきっかけをもとに原因を探っていく話し合いもあるとは思います。


    たしかに、「先生のあの対応がもっと違ったものだったら…」とか
    「あの子があんなことをしなければ…」など、
    さかのぼって「if もしも・・・」で想定できることはたくさんあるのですが、

    それをやっているうちに今のお子さんが取り残されていくことになります。

    まずは、「現状を把握して、これからどこを目指していくのか?」について話し合った方が建設的な話し合いになります。

    とはいえ、私も自分の気持ちの余裕がないときは、ついつい日ごろの鬱憤が出てしまいがちで、先生方に気持ちを聞いてもらっただけでタイムアップ!…ということもありました。

    結局、肝心なことは何も得られず帰ってくることになったので、

    以後は、「私の気持ちの吐き出しは、学校との話し合いとは別のところで済ませておこう!」と決めて、カウンセリングや同じ境遇のママたちとの場などを利用するようにしました。

    すると、学校との話し合いが気負わず楽に進められるようになりました。

     ⑤教育の第一義的責任

    「子どもの教育は学校がおこなうもの」とは限らないことを再確認しておきましょう。


    教育基本法には、「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」とあります。

    これを聞くと

    「親がすべて責任を負わなければいけないの?」
    「学校に頼れないってこと?」


    とプレッシャーを感じてしまうママも多いと思います。

    でも、この言葉は「すべてを親が背負え」という意味ではなく、「親には子どもの教育を自由に選ぶ権利がある」 とも解釈できます。

    念のためおさえておきますが、現状の学校教育に課題がないというわけではないです。
    むしろ山積みでしょう…

    それとこれは別の話です。

    学校教育がどんな状態であろうとも、変わらないこと、

    それは
    子どもの学びを最も理解し、サポートできるのは親である ということです。

    だから、学校の意見に100%従わなくてもいいし、「親としてどうするのが子どもにとってベストか?」 を考えていいよってことです。

    学校の枠に縛られなくていい。
    子どもに合わないなら、違う道を選ぶのもアリ!

    ということです。

    むしろ学校教育の課題が浮き彫りになってきた今こそ、この原点に立ち戻る時なのかもしれません。

    まとめ

    学校との話し合いは難しく、時にはうまくいかないこともあります。


    親にとって非常に負担が大きく、話し合いを続行するよりも優先すべきことが他にある場合もあります。

    しかし、先述の5つのポイントをおさえつつ、学校との建設的な対話を意識することで、お子さんにとってより良い環境を目指すことができます。

    また、学校との話し合いがスムーズにいかないとき、

    親の中にある 「不安」「怒り」「焦り」 といった感情をそのまま持ち込むと
    話し合いが建設的な方向に進まなくなる可能性があります。

    こうした感情を整理し、冷静に対話を進めるためには、話し合いの前に、自分の気持ちを吐き出せる場所を持っておくことが大切 です。

    私が運営している、親育ちコミュニティmomcom では、同じ悩みを持つ親同士が安心して気持ちを共有し、学校との向き合い方について学びながら、自分の心を整理できる場を提供しています。

    感情を吐き出し、整理することで、話し合いの際に冷静に対応できるようになり、学校とのやり取りをスムーズに進めることができます。

    そうやって親自身の状態を整えた上で、「親ができること」「学校ができること」を整理し、一歩ずつ前向きに進めていきましょう。

    必要な方に届きますように☆彡

    学校苦手っ子ママの伴走メンター toko



    コメント